ITの急速な発達と共に、情報量の蓄積も増大しています。未だにITシステム管理の業務プロセスが整理できていない企業が多いので、システムを運用する場面での業務の効率化が課題となっています。Excelでの手作業の管理では間に合わない状況が実感できていても、何から行えば良いのかが分からないというのが実情のようです。Excelなどの手作業で管理することが限界となった業務を効率化するのが、インシデント管理ツールです。ITのサービス管理を安定して実現させるためには、インシデント管理から問題把握、メンテナンスによる問題箇所の修正、リリースという4つの業務プロセスが必要です。ITのサービス管理の取り組みをスタートさせるなら、インシデント管理ツールの導入からがおすすめです。情報が可視化できるので、担当者一覧や構成管理をライブラリで照合させる事が可能になります。

インシデント管理ツールで手作業の問題を解決

通常のITサービスにおいて急なシステムの停止やサービス品質の低下が起こり、ビジネスやユーザーに影響を与える事をインシデントといいます。システム運用中の画面が動かなくなった、などがインシデントです。インシデント管理は、インシデントが発生した後のビジネスへの影響をできる限り抑え、迅速にITシステムを直すことを目的としたものです。インシデント管理ツールはインシデント発生を認識して状況を把握し、組み立てた解決策を実行して状況を回復させる心強い管理ツールです。蓄積されたデータをもとに、更なるITサービスの改善に役立てることも可能となっています。インシデント管理を実践することとインシデント管理ツールを利用することには、大きな違いがあります。インシデント管理ツールは、手作業によるインシデント管理の問題を解決してくれます。

インシデント管理ツールを導入するために費用の相場

インシデント管理ツールを導入するために必要な費用は、月額管理料と初期導入費用に大きく分けられます。月額管理料は、月に3,200円程度からが相場になります。年間では25,200円 から144,000円程度です。契約は、年単位での一括契約となります。この費用の中にサポート費用が含まれているのか、別契約なのかなどの詳細な確認が必要です。インシデント管理ツールのライセンス使用権も、年単位で契約します。たとえば25ID以上を利用する場合には、1ID単位で追加費用が必要となります。1ID毎の追加費用は、年単位で48,000円です。これとは別に、導入するための初期費用の相場が300,000円程度必要です。初期費用には環境構築作業やオンサイト操作教育、合計3時間程度の管理者教育費用が含まれます。